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鉄工所社長の私が考える「モノづくり」とは

2023/10/22

最終更新日:2023/10/22

私はこの建設業界に入って分かったことがあります。

それはモノづくりの過程は凄く単純で明快だということ。
モノづくりは日常の不便を感じ取るということ。
モノづくりは自分の個性を出すもの。
モノづくりに正解はない。間違いもない。ということ。

ずっとものをつくることを凄く難しいと感じていました。
簡単にいうと車をいじるのに、ここをもうちょっとこうなっていたらいいのになぁ。
こんな道具があれば整備も楽だろうなぁ。
こんなカスタムが自分で出来たらカッコいいだろうなぁ。
と、ずっとモノづくりができる人のことを尊敬の眼差しで見ていました(笑)

車に限らず仕事でもこんな道具があったらいいなぁ。とか
ここに便利な棚があったらいいなぁ。とか
もうなんにせよ、モノづくりというのは全てにおいて人間の願望、欲望からスタートすると思います(笑)

私がこの業界に入ったきっかけは、1番最初の記事でもお話ししたように父親の影響です。

特に溶接がしたかったわけでもなく、登山したり歩くのが大好きで体力に自信があったから建設業の世界に飛び込んだのです。
家族を養うには十分なお給料も頂けるということで入ったのがきっかけです。

「モノづくり」というものを深く知るにつれて変化が…

この仕事をするようになると、まず何かを作るところからスタートしていきます。

説明書という名の図面を元にモノづくりをし、それを現場で組み上げて作り上げていく。
作業場ではプラモデルのピースを作るかのように現場で取り付けるための細かな部品を作っていきます。

モノづくりはクライアントの不便を解消するためにあり、クライアントが困っているから仕事になる。モノを作っていると、色んな工程がありますが、一つずつ匠な技術で工程を終了し、次の工程へと移行する。

一つのモノを作るための図面は工程が複雑で、何パートも細かく分かれています。しかしそのひとつ一つは単純で凄く分かりやすいもので、図面というものはモノづくりを簡単にしてくれる説明書なんです。

この色々な工程を経験する事によって、一つのものを作る工程管理が出来るようになり、
多くの経験を積むうちに、モノづくりが非常に単純で分かりやすい事だと理解できるようになりました。

昔の自分を振り返って、今ならできるようになっていることがある

あるときこの作業を行なっていくうちに思い出したことがあります。

そういえば自分は車を触っていて困ることが山ほどあったな。
車を切ったり、切った所を繋いだり、新しくワンオフでモノを作ったり、やった事なかったな。

やった事なかった。というよりも出来なかったのでやれなかったし、困ることもいっぱいあったなと。
基本は車の部品の交換、壊れた部品を中古部品、新品部品への入れ替えしかしてませんでした。

今だったら、あのとき出来なかった作業が出来るんじゃないか?
車を切ったり、繋いだり、その車に合った部品をワンオフ製作出来るんじゃないのか?
と思えるようになり、ますます溶接で人を喜ばせたい。
この面白さを誰かにわかってほしい。溶接事業の幅を広げたい。

そう思い会社を立ち上げる決意をしたのです。

車を通じて、たくさんの人たちと出会いたいという想い

先日は車好き界隈の方たちと交流するべくイベントに参加させていただきましたが、今も昔も車好きの方達の温かい姿は変わっておらず、それどころか昔よりも、もっと車のことを多方面で楽しんでいるように感じました。

20年前とは違いSNSも普及し、色んな方と交流出来る機会がすぐそこにある。

それなら自分はこの車業界と溶接を結びつけ、車界隈の人たちにも溶接をもっと身近に感じられるよう発信していきたいと思うようになりました。

溶接と出会い、整備士時代から変わりに変わった私の人生ですが、モノづくりをすることに自信を持てるようになったことで、今いちばんモノづくりが楽しいです。